変わりゆく環境の中でも「安心・安全」の銀鮭を
数十年にわたり発展してきた、南三陸町での銀鮭養殖業。その道のりは決してたやすいものではありませんでした。近年も、東日本大震災後の復興のあゆみや地球温暖化、その他の社会情勢等、課題は山積みです。それでも、先輩たちの失敗や経験を踏まえて、みるみる美味しくなった自慢の銀鮭をこれからもお客様に届けたいと話してくれたのは、生産者である戸倉銀鮭養殖部会長の佐藤正浩さん、そして宮城県漁業協同組合の工藤大樹(ひろき)さん・日野優花さん。
「やり方をもっとラクにできるようにして次世代に託したい」と次世代を思いやる正浩さんに、大樹さんが「養殖業が増えている中、宮城県はトップクラスの水揚げ量で皆さんに最高の銀鮭を届けています。このことに誇りを持って続けたいと思います」と熱く応えました。
鮮度抜群、生食で食べて欲しい
「みやぎサーモン」
「鮭」と「サーモン」の違いは、鮭は加熱調理が基本で、サーモンは生食が可能という点。生食が可能なのは基本的に養殖されたもので、アニサキスなどの寄生虫の感染確率も極めて低いため、安心して食べることができます。その美味しさが保たれるのは、決められたものしか与えない、配合飼料による徹底した品質管理のおかげ。
実は、数十年前の銀鮭は、餌や養殖量の管理が今のように徹底されていなかったため、臭みがあって美味しくないという人も多くいました。しかし、餌にこだわって研究し続けた現在の銀鮭は、臭みが無くて鮭自体も栄養バランスがとれた健やかな状態をキープできるようになりました。最近は、南三陸町内で水揚げされた指定の銀鮭を「南三陸サーモン」としてもPR。煮ても焼いても美味しいですが、生産者や漁協の皆さんは「鮮度に自信があるので生食でぜひ食べていただきたい!」とおすすめします。